G7外相会合開幕へ インド太平洋戦略やウクライナ情勢など協議

英・リバプールに向かう飛行機に乗るブリンケン米国務長官=9日、米メリーランド州(ロイター)
英・リバプールに向かう飛行機に乗るブリンケン米国務長官=9日、米メリーランド州(ロイター)

【ロンドン=板東和正】先進7カ国(G7)外相会合が英中部リバプールで10日に開幕する。台頭する中国を念頭にインド太平洋地域での関係強化が協議されるほか、緊迫するウクライナ情勢など幅広い課題について議論する見通し。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国が初めて招待されており、対中政策を含めた連携拡大を目指す。

新型コロナの新変異株「オミクロン株」が英国で拡大する中、12日まで対面形式で開催される。

各国の外相は10日に英国に到着し、11日から本格討議が開始する予定。同日は安全保障問題を中心に協議し、ロシア軍による侵攻の懸念が強まるウクライナ情勢などを話し合う。

最終日の12日は、ASEAN加盟国を交えてインド太平洋地域の連携に焦点を当てた会議を開催。中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害や中国の覇権主義的な動きへの対応なども話し合われるとみられる。

外相会合で議長を務めるトラス英外相は、「志を同じくする国々が強みを持って協力することを促す、世界的な自由のネットワークを構築したい」と抱負を語っている。

ただ、ASEAN加盟国が対中政策でG7メンバーと連携できるかどうかは不透明だ。米中対立の激化を嫌気する一部加盟国には、対中牽制(けんせい)を念頭に置く米英豪による安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」への警戒感もあった。

中国の人権問題への対応では、来年2~3月の北京冬季五輪・パラリンピックに閣僚らを派遣しない「外交的ボイコット」をめぐり、G7メンバーで実施を表明した米国、英国、カナダの3カ国と、慎重な姿勢を示すフランスとの間で温度差が生じている。