日大前理事長「現金、自分のもの」と説明

田中英寿容疑者
田中英寿容疑者

所得税法違反(過少申告)容疑で東京地検特捜部に逮捕された日本大学前理事長の田中英寿(ひでとし)容疑者(75)が、妻が日大の取引業者から受け取ったとされる現金について、「自分宛てのものだった」などと周囲に説明していることが10日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は、受領した現金についての田中容疑者の認識をめぐり、さらに詳しい調べを進めているもようだ。

田中容疑者は、複数の日大の取引業者からリベートなどを受け取り、平成30年と令和2年に計約1億1800万円の所得を隠した疑いが持たれている。取引業者からの資金の大半は、田中容疑者の妻が、日大元理事の井ノ口忠男被告(64)=背任罪で起訴=を介して現金で受領していたとされ、特捜部が妻について共謀の疑いで捜査している。

田中容疑者はこれまでの特捜部の調べに対し、現金の受領自体を否定し、容疑を否認。妻の共謀についても否認しているとされる。ただ、関係者によると、田中容疑者は周囲に「妻が共謀で起訴されるなら、自分が責任を負う」などとも話しているという。

田中容疑者の妻は体調を崩して入院しており、特捜部は任意での事情聴取を慎重に検討している。

田中容疑者について、東京地裁は10日、勾留期限を20日まで10日間延長することを決定した。