岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党代表質問が9日午前、参院本会議で行われた。首相は敵基地攻撃能力に関し、集団的自衛権行使の際に使用できるか問われ「個別の事態における対応については、憲法および安全保障関連法を含む関連法令に従って判断する」と説明した。
また、中国による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での領海侵入を念頭に、海上保安体制の強化を進める考えを示した。「海上保安体制の強化を段階的かつ着実に推し進める。領土・領海を断固として守り抜くとの決意の下、日本周辺海域の領海警備や国民の安全安心の確保に万全を期す」と述べた。
憲法改正については「与野党の枠を超え積極的な議論が行われることを期待する」と語った。
新型コロナウイルスワクチンの3回目接種は「優先度に応じ、追加承認される見込みのモデルナ社のワクチンを活用して8カ月を待たずにできる限り前倒しする」と述べた。
国会議員に支給される月額100万円の文書通信交通滞在費について「議員の政治活動のあり方と密接に関連する重要な課題と認識をしている。各党各会派がそれぞれの考えを持ち寄って議論し、合意を得る努力を重ねる必要がある」と語った。立憲民主党の小西洋之氏への答弁。