来年1月2日に初日を迎える東京・歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」の第1部「祝春元禄花見踊」に歌舞伎俳優、中村獅童(49)の息子、小川陽喜(はるき)君(3)が奴役で初お目見えする。獅童も真柴久吉役で同じ舞台に立つ。11月下旬、都内で親子による記者会見が開かれた。
獅童は「父親が歌舞伎役者ではなかったので、子供と金びょうぶの前に紋付きを着て立つ日が来るとは思っていなかった。胸がいっぱいです」と感激した様子。そして「歌舞伎の道に進むことを押し付けたくなかったので、自分から『やりたい』と言ってくれて本当にうれしい」と喜んだ。
陽喜君が記者会見に臨むのは、この日が初めてだったが「緊張していません」と、報道陣の質問にもはきはきと答えていた。将来は、ボーカロイドの初音ミクと獅童が共演する「超歌舞伎」に出たいという。
会見では、陽喜君が見得も披露。獅童はその様子を見ながら、「子供は見得がいちばん好き。自分も子供の時にそうだったように、陽喜も見得とくま取と刀に憧れている」と目を細めた。
獅童は初お目見えの舞台に向け、「皆さんやさしいが、一人ぐらい厳しい人間がいないといけないと思うので、心を鬼にして教えていかなければいけないかなと思っている」と気を引き締めていた。
1月27日まで。チケットホン松竹、0570・000・489。(水沼啓子)