コロナ重症化 血小板の量から予測へ 東大など

新型コロナ患者の血液中で、血液を固まらせる役割を持つ「血小板」の塊の量が増加し、これが重症化と強い関わりがあることを解明したと、東京大などの国際研究チームが9日、発表した。量の変化を早期に把握することができれば、重症化を予測し適切な治療につなげられる可能性があるとしている。

重症患者の多くは、肺や心臓などの微細な血管が、血液が固まって生じる血栓で詰まる血栓症を起こしている。そこで、研究チームは血栓の生成と関連が深いといわれている血小板の塊の量に着目した。

血小板は体の組織が傷つくと活性化し、凝集塊を作って傷を修復する働きがある。新型コロナに感染すると、血管の内側が炎症を起こして傷つくため、血中の血小板凝集塊が増える。

凝集塊は、大きさが100分の数ミリ程度と微小なため、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)では観察できないことから、ビッグデータ解析を利用した特殊な分析装置を開発。東京大病院の新型コロナの入院患者110人を対象に、血液に含まれる凝集塊の量の推移を詳しく調べた。

すると、発症から1~4日目の凝集塊量は、軽症、中等症、重症患者のいずれもほぼ変わらなかったが、5~8日目には重症患者で顕著に増加。軽症や中等症の数倍に上ることが判明した。死亡者の凝集塊量も、生存した人より約1・5倍多かった。

これらからチームは、血小板凝集塊の量は、重症化と相関関係にあると結論づけた。推移の変化を早期に把握すれば、どの患者が重症化しそうか予測できる可能性があるとみている。早期に適切な治療を施せば、重症化の抑制にも役立てられそうだという。

ただ、患者の重症化が始まるのは、平均的に発症から7~10日後が多いとされており、凝集塊が顕著に増加する段階で、既に重症化している可能性もある。合田圭介・東京大教授は「実際に予測に使えるかどうか、きちんと調べていきたい」と話した。

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