中国不動産大手の佳兆業集団は8日、香港証券取引市場での同社の株取引が停止された。7日期限の4億ドル(約450億円)の米ドル建て債を償還できていないとされることが背景にある。同業大手の中国恒大集団が事実上のデフォルト(債務不履行)状態に陥ったのに続き、市場は危機の連鎖に警戒を強めている。
佳兆業は香港と広東省深圳市を主な拠点とする大手。8日の公告で、株取引停止の理由は明らかにせず「内部情報の公開待ち」とした。4億ドル分の債務見直しと償還延期を債権者側に求めていたが、交渉は不成立。米メディアによると、期限通りに支払えていない可能性がある。
佳兆業は債務見直しを求めた背景について、中国政府の規制により今年後半から融資が滞り、資金繰りに「巨大な圧力」となったと説明した。不動産に対する消費者心理も悪化しているという。(共同)