浪速風

ノーベル賞でハッピーに

ノーベル物理学賞のメダルを手に笑顔を見せる真鍋淑郎米プリンストン大上席研究員(共同)
ノーベル物理学賞のメダルを手に笑顔を見せる真鍋淑郎米プリンストン大上席研究員(共同)

日本人や日本出身の人がノーベル賞を受賞すると、知の最先端をほんの少しだけれど身近に感じられて気分が良くなる。先日、米プリンストン大上席研究員の真鍋淑郎(しゅくろう)さんに物理学賞のメダルと賞状が授与された。ワシントンから、混じりっけなしの笑顔と「大変、ハッピーです」というコメントを伝える記事に頰が緩む

▶しかし、真鍋さんの研究成果は決して楽しいものではない。二酸化炭素の濃度が高くなれば地球温暖化が進む、という気候メカニズムを解明。人間の活動が要因の一つであることが分かったが、改めるのは難しい。対策は遅れ気味で事態が悪化する速度に追い付いていない

▶たくさんの研究者が人類の進歩に貢献してきた。真鍋さんの研究成果はまだその段階には達していないかもしれない。しかし、大きな進歩の出発点であることは間違いない。先に進めるのは、これからの世代。研究成果が生かされれば、もっとハッピーになれる。