医療人材育成、見込み年収で学費融資 埼玉りそな銀

インタビューに応じる埼玉りそな銀行の福岡聡社長=さいたま市浦和区(中村智隆撮影)
インタビューに応じる埼玉りそな銀行の福岡聡社長=さいたま市浦和区(中村智隆撮影)

埼玉りそな銀行の福岡聡社長が産経新聞のインタビューに応じ、医療や介護に関する国家資格の取得を目指す学生らを対象に、新たな教育ローンの取り扱いを10日から始めると明らかにした。親権者や収入のある社会人を対象とする従来の教育ローンとは異なり、未成年でも本人名義で申し込むことができる。審査は資格取得後の「見込み年収」をもとに行う。

対象となるのは、医師、看護師、介護福祉士、理学療法士などの国家資格を取得できる学校に在学中か進学予定の人。17歳以上66歳未満で、居住地と通学先のいずれかが埼玉県内であることも条件とする。

借入額の上限は400万円(未成年は200万円)で、入学金や授業料、教科書代、アパートの敷金などに充てることができる。

学生を支えることで喫緊の課題である医療人材不足の解消を図るとしており、福岡社長は「県内は人口10万人当たりの医療従事者が他の地域より少なく、高齢化も急速に進んでいる。地域医療の充実につなげるため、医療に携わりたい人を後押しする」と強調した。

--新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化している

「消費の回復傾向がみられる一方で、変異株『オミクロン株』への懸念もある。顧客への資金繰り支援を引き続き積極的に行い、コロナ禍でも体力をつけることができるような経営改善も後押ししたい」

--「アフターコロナ」に向けた取り組みは

「持続可能性を重視した経営への転換ができるよう顧客を後押しする。対応する融資商品の品ぞろえを充実させている。DX(デジタルトランスフォーメーション)のサポートにも注力している」

--地域貢献に関しては

「地域医療の充実につなげるため、医療に携わりたい人を後押しするローン商品の取り扱いを始める。国家資格取得後の所得見込みで審査するので、所得がない人でも利用できる。担保や実績ばかりを見ていては再成長や創業の芽を摘んでしまう。金融の果たすべき役割として、社会にとっての優先度を踏まえる」

--まちづくりを支援する完全子会社「地域デザインラボさいたま」(愛称・ラボたま)を設立した

「銀行の従来の考え方ではできない地域の活性化策に取り組んでいる。ラボたまには『銀行を使え』と言っている。銀行のネットワークを使って民間事業者を引っ張ってくることもできるだろう。『埼玉りそな銀行が最適解を出せなければ他の銀行を使え』とも。地域ナンバーワンのコンサルティングをしてほしい」

--来年の抱負は

「構造変化への適合を進めれば、地域、顧客の持続可能性に貢献できると信じている。銀行だからできる広く、深く、長い貢献のあり方を追求し、ラボたまのような『脱銀行発想』の貢献領域の拡大も進める」(中村智隆)

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