成人式、分かれる開催判断 オミクロン警戒で中止も

「杉並区成人祝賀のつどい」会場に入る新成人ら=1月11日、東京都杉並区(萩原悠久人撮影)
「杉並区成人祝賀のつどい」会場に入る新成人ら=1月11日、東京都杉並区(萩原悠久人撮影)

新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きをみせる中、今年度の成人式開催をめぐる各自治体の判断が分かれている。昨年度は年末年始に流行「第3波」が直撃し、式典中止や延期、オンライン開催が目立ったが、今年度は会食自粛の誓約やワクチン接種証明などの対策を講じ、対面開催を目指す自治体も多い。一方で、オミクロン株などの懸念材料も浮上し、中止を決める自治体も出てきた。

全国最多の約3万6千人が新成人となる横浜市は、式典を4回に分けるなどの感染症対策を講じた上で、対面での開催を決めた。市の担当者は「友人との同窓会的な要素も大きい式典。対面で行うことが望ましいと判断した」と話す。

同市によると、参加者は最大でも新成人の約7割になる見通しで、国のガイドラインに基づき、会場となる横浜アリーナの収容定員(約1万3千人)の50%以下になるように回数を設定したという。

東京都内でも参加人数を抑え、対面開催を決めた自治体がある。来年1月10日に開催予定の港区は式典を2回に分け、各回を事前申し込み順の390人に制限して実施する。区の担当者は「感染状況や、以前より対策が分かってきたことから開催できると判断した」と説明する。

人口の多い首都圏で、密集を防ぐ大会場の活用や、参加人数の制限などの対策が練られる中、地方では会食自粛の誓約やワクチン接種証明の提出を求めるケースもある。

ワクチン2回接種済みの証明を求めるのは、岩手県一関市。延期していた昨年度の式典と、今年度の式典を日程を分けて開催予定で、未接種者には市が費用を負担してPCR検査を実施するという。

一方、来年1月4日に開催する鹿児島県長島町は離島で島内にPCR検査のできる医療機関がないため、出席者には帰省2週間前から、大人数での会食自粛や行動記録の作成に関する誓約書の提出を要請する。町によると、新成人の約7割が参加の意向だ。

昨年度は中止したが、感染状況を考慮して今年度は開催を決定。町の担当者は「新成人が務める実行委員会と話し合い、対面開催を決めた。緊急事態宣言の発令などがなければこのまま開催したい」と話す。

同じ離島でも、沖縄県宮古島市は市全体での成人式開催を取りやめることを決めた。同市によると、新成人の約8割が島外から訪れるため、一堂に会した際のクラスター(感染者集団)発生を危惧したという。

ただ、学区ごとに行う式典の中止要請は行わず、各地区実行委員会などが実施する式典、イベントの支援に回り、会場の分散で感染リスクを下げたい考えだ。

担当者は「感染状況は落ち着いているが、オミクロン株などの懸念材料が出てきた。離島なので、万が一クラスターが発生し、感染者が急増した場合に医療機関が対応できない可能性もある」と説明。「小規模・分散開催で感染リスクを減らしたい」と強調した。

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