<独自>診療報酬「本体」微増へ 看護師増収と不妊治療で+0・5%

岸田文雄首相=7日、首相官邸(酒巻俊介撮影)
岸田文雄首相=7日、首相官邸(酒巻俊介撮影)

政府は医療機関にサービスの対価として支払う令和4年度の診療報酬改定について、医師らの技術料や人件費に当たる「本体部分」の改定率を、看護師の処遇改善や不妊治療の保険適用分は手当てするものの、微増にとどめる方向で調整に入った。「薬価」はマイナス改定とし、全体でマイナスにする方向だ。複数の政府関係者が7日、明らかにした。

政府関係者によると、岸田文雄政権の看板政策である看護師の収入増に向けた処遇改善に0・2%、菅義偉政権が進めていた不妊治療の保険適用に0・3%と計0・5%程度のプラス要因を見込む一方、入院医療などを見直すことで最終的に微増にとどめる方向だ。

岸田首相は7日、自民党幹部らと本体の増加分について極力抑制する方針を確認した。

診療報酬は本体と薬価で構成され、原則2年に1度改定される。今回は新型コロナウイルス禍での初の改定となる。

焦点の本体について、日本医師会(日医)は「新型コロナ禍で医療機関は疲弊している」(中川俊男会長)としてプラス改定を要求した。これに対し、財務省は高齢化で医療費が膨張することを踏まえ、マイナス改定を主張している。

診療報酬は保険料と税金、患者の自己負担で賄われる。改定率がマイナスだと医療機関などの収入が減り、プラス改定の場合は医療費が膨張し、国民の負担増につながる。

コロナ禍で多くの国民が収入減となっている中、政府は全体で国民の負担増につながるプラス改定は避ける必要があると判断している。このため、本体は微増にとどめ、全体でマイナスにすることで理解を得たい考えだ。過去3回の改定では全体でマイナスが続き、2年度の前回は0・46%引き下げた。年末の予算編成で最終決定する。

会員限定記事会員サービス詳細