日本では13歳未満との性行為はいかなる場合も処罰される。この「性交同意年齢」の引き上げをめぐり、法改正の議論が続いているが、今夏には「50代の私と14歳の子が、恋愛した上での(性交)同意があった場合、罰せられるのはおかしい」と発言した立憲民主党の男性議員が議員辞職する騒動があった。発言をめぐる立民の対応も迷走し、「何が性暴力に当たるか」というものさしが、現代日本ではいまだにずれている現実を浮き彫りにした。
内閣府が昨年11~12月、全国の20歳以上の男女3400人超から回答を得た調査では、無理やり性交等をされた被害経験がある女性は6・9%。被害にあった時期は「20歳代」が最多の46・4%だったが、「小学生のとき」「小学校入学未満」の合計は20%に上る。そして、「魂の殺人」と表現される性犯罪の被害者に刻まれた傷は、想像以上に深く、重い。
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