地方に勝機

自社ブランド立ち上げた知る人ぞ知るニットメーカー 新潟・加茂

新潟県加茂市の活性化を目指すファクトリーショップ「カモニ」の外観(本田賢一撮影)
新潟県加茂市の活性化を目指すファクトリーショップ「カモニ」の外観(本田賢一撮影)

ニットと木工の街として知られる新潟県加茂市。市内の老舗ニットメーカーが社業の拡大と地域活性化を目的に工場の一角にファクトリーショップをオープンさせ、連日、県内外から客が訪れている。ゆくゆくは欧米高級ブランドのOEM(相手先ブランドの製品製造)も手掛け、地域活性化の〝起爆剤〟になりたい考えだ。

伝統の技術

この会社は、創業66年の「Roco on the run(ロコ・オン・ザ・ラン)」。製品に責任を持つため、デザインから型紙作成、糸を編んで布状にする編み立て、布に風合いを持たせる縮絨(しゅくじゅう)、縫製、仕上げまでの全工程を一貫して社内で行っている。内製100%は業界でも少数派という。

国内の大手セレクトショップやデザイナーズブランドが得意先で、顧客からの要望に沿ったニット製品をOEM生産している。

ニットの製造は各工程で熟練の技術を要する。同社の社員約60人のうち、社歴40年超のベテラン技術者が4人ほどいて、中堅・若手への技術伝承が日々行われている。ただ、製品の全てがOEM生産だったため、社名を出して自社の技術を披露する場がこれまでなかった。

そこで、自社ブランドのニット製品の製造に初めて乗り出すとともに、その製品を販売するためのショップを10月、工場の一角にオープンした。