陸上自衛隊は7日、接近してきた艦艇への対処を目的とする米海兵隊との共同訓練を青森県八戸市で報道関係者に公開した。陸自によると、小規模部隊を島しょ部に分散展開させ、攻撃拠点を確保する海兵隊の新たな運用構想「遠征前方基地作戦(EABO)」を踏まえた初めての共同訓練。離島に見立てた駐屯地で、ミサイル部隊同士が連携手順を確認した。中国の海洋進出を念頭に日米が相互運用性の高さを示してけん制する狙い。
公開された訓練では、まず海上自衛隊八戸航空基地に海兵隊の高機動ロケット砲システム「ハイマース」を搭載したC130J輸送機が到着した。離島への展開をイメージし、沖縄県の米軍嘉手納基地から約4時間かけて空輸した。
さらにハイマースは隣接の陸自八戸駐屯地に移動。陸自の88式地対艦誘導弾(SSM)の部隊と合流すると、双方の隊員が打ち合わせていた。