コロナ禍「音楽の息づかいを」 日本フィルが児童指導 埼玉

日本フィルハーモニー交響楽団のホルン奏者、井沢滉一さん(右)から指導を受ける金管バンド部員たち=6日午後、さいたま市大宮区の市立三橋小(深津響撮影)
日本フィルハーモニー交響楽団のホルン奏者、井沢滉一さん(右)から指導を受ける金管バンド部員たち=6日午後、さいたま市大宮区の市立三橋小(深津響撮影)

さいたま市大宮区が年に1回、区内の小学校に日本フィルハーモニー交響楽団の奏者を招いて開催している演奏会と奏法指導が6日、市立三橋小で行われた。新型コロナウイルス感染拡大長期化の影響で子供たちが演奏会に出向いたりする機会が減っていることを踏まえ、参加したプロ奏者たちは、音楽に関心を抱くきっかけにしたいと期待を込めた。

この日は、トランペットの中里州宏(くにひろ)さんと橋本洋さん、ホルンの井沢滉一さん、トロンボーンの伊藤雄太さん、チューバの岩井英二さんが三橋小を訪れ、「『吟遊詩人の歌』によるソナタ」や「となりのトトロ」メドレーなど6曲を演奏した。

曲によって異なる楽器がメインになるよう工夫された選曲で、6年生約190人を楽しませた。各奏者から、それぞれの楽器がオーケストラの編成の中で果たす役割などについての解説も行われ、児童たちは熱心に聞き入っていた。

演奏会に続き、同小の金管バンド部員約60人がプロ奏者たちの指導を受けた。楽器ごとに45分間、タンギングやスタッカートの奏法について学び、アルトホルンを担当する部長の長利來弥(おさり・くるみ)さん(12)は「正しいやり方を教わったことで音がきれいになった」と喜んだ。

中里さんは「生の音楽に触れる機会が少なくなっている。音楽の息づかいを感じ興味を持つきっかけになれば」と話した。(深津響)

会員限定記事会員サービス詳細