中国、米民主主義批判でキャンペーン 研究所も報告書

6日、北京市内で、中国人民大重陽金融研究院が米国の民主主義に関する報告書の発表に合わせて行われたシンポジウム(三塚聖平撮影)
6日、北京市内で、中国人民大重陽金融研究院が米国の民主主義に関する報告書の発表に合わせて行われたシンポジウム(三塚聖平撮影)

【北京=三塚聖平】中国の有力シンクタンク、人民大・重陽金融研究院は6日、米国の民主主義が抱える問題点を指摘する報告書を発表した。金権政治により多数の一般民衆の意見が顧みられていないなどとの主張を列挙した。バイデン米政権が「民主主義サミット」を開くのを前に、中国当局は相次いで民主主義に関する報告書を発表。官民挙げてサミットに対抗するキャンペーンに乗り出した。

同報告書は「米国の民主主義は多数者のものか、それとも少数のものか」など、米国の民主主義に関する10の問題点を列挙した。最終的に「民主主義は全人類の共通価値であり、世界には唯我独尊のモデルはない」と結論付け、「米政府は『民主主義サミット』を開催するにあたり、胸に手をあててこれらの問題を自問したらいい」と批判した。

同研究院の王文・執行院長は6日、報告書の発表にあわせて北京市内で行ったシンポジウムで、民主主義サミットについて「全人類が100年に1度の大きな危機に直面して団結しなければならないときに、世界を分裂させている」と主張。バイデン政権が台湾を招待したことも批判し、「われわれ学者も当然批判する責任がある」と強調した。

民主主義サミットをめぐっては、国務院(政府)新聞弁公室が4日に「中国式民主主義」を誇示する白書を、5日には外務省が米国の民主主義を批判する報告書をそれぞれ発表している。