菅前首相が活動本格化、「菅派」待望論も

視察先の沖縄県で記者団の取材に応じる菅義偉前首相=5日午後3時40分ごろ、同県国頭村(大島悠亮撮影)
視察先の沖縄県で記者団の取材に応じる菅義偉前首相=5日午後3時40分ごろ、同県国頭村(大島悠亮撮影)

菅義偉前首相が4、5両日、知事選などの重要な選挙を来年に控えた沖縄県に入り、官房長官時代から取り組む米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先・名護市辺野古地区の関係者と意見交換を行った。首相退任から2カ月がすぎ、在任中に主導した新型コロナウイルスのワクチン接種加速は、最近の新規感染数急減で再評価され、側近議員からは「菅派」結成を望む声も上がっている。

「沖縄問題をライフワークとして一生懸命取り組んでいきたい」。菅氏は5日、視察先の同県国頭村でこう述べ、今後も辺野古移設推進に取り組む意向を示した。

菅氏は応援演説で各地を駆け回った10月の衆院選を皮切りに、精力的に動く。11月末には北朝鮮による拉致の可能性が排除できない特定失踪者の支援団体と面会。北朝鮮向けに拉致被害者家族の近況などを伝えるラジオ放送「しおかぜ」を流す送信所の設備更新への協力要請を受け、その場で快諾した。菅氏は拉致問題について「日本が主体的に動いて解決しないといけない」と語る。

11月30日には自衛隊が運営してきたワクチンの大規模接種センターの任務完了式典に出席し、「国民の信頼を裏切らない素晴らしい成果を挙げた」と隊員らをねぎらった。

自民党では安倍派(清和政策研究会)や茂木派(平成研究会)でトップが交代し、石破派(水月会)から石破グループへの変更といった動きが進む。菅氏は派閥結成に慎重だが、若手は「首相として進めた政策をとめないためにも派閥化は必要だ」と期待を寄せる。

菅氏も5日、自身のグループ結成や他派閥との連携について記者団に問われると「同志と力を合わせたい」と述べ、含みを持たせた。公明党や、衆院選で躍進した日本維新の会との太いパイプも健在で、再び存在感が高まる可能性もある。(大島悠亮)

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