日本が誇る技術である温水洗浄便座の海外販売が急伸している。文化の違いなどから長年反応が鈍かった米国でも上昇が顕著で、企業によっては今年1~6月の北米での販売台数が2019年同期比で3倍近くに達した。理由は衛生面で優れていることや、トイレットペーパーの使用量を抑えられる環境優位性が見直されたこと。新型コロナウイルスによる紙不足が認知拡大のきっかけとなり、業界では海外での普及に向けた手応えを感じている。
「ようやく海外普及に向けて軌道に乗った。これからは拡大のスピードが全然違うだろう」
温水洗浄便座「ウォシュレット」の商標で知られる業界トップTOTOの田村信也常務は11月下旬、産経新聞の取材に今後の海外販路拡大に自信を見せた。