二転三転の国際線予約、停止撤回も需要対応は難しく

成田空港の国際線到着ロビー。国交省は航空各社に求めた国際線新規予約受け付けの一律停止要請を撤回した=2日午後
成田空港の国際線到着ロビー。国交省は航空各社に求めた国際線新規予約受け付けの一律停止要請を撤回した=2日午後

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の水際対策をめぐり、国土交通省は2日、航空会社に要請した国際線の日本到着便における新規予約の受け付け停止について、一転して要請撤回を各社に通知した。帰国希望の日本人による航空券の予約受け付けが再開される見込みだが、政府が定める1日当たり3500人までとする入国者数制限の範囲内での対応とされ、帰国需要に十分に応えるのは難しいとみられる。

「航空局が荒っぽい方針を出した。国交省の責任者として大変申し訳ない」

斉藤氏は省内で同日、方針が二転三転したことで国民生活に影響を与えたとして陳謝。同省で航空行政を担う航空局が予約停止要請を独自に判断し、自身や首相官邸への報告も停止要請通知から2日後となる1日夕だったと説明した。

今後の方針としては、政府は今月から入国者数の上限を1日当たり3500人に引き下げており、そうしたルールと帰国需要の両立を図るとした。具体的には週や曜日などによって予約状況や需要動向が異なるといい、比較的余裕のある日の利用促進を検討するなど航空会社と調整していく。

日本航空は要請の撤回を受け、日本人帰国者の追加予約を受け付ける方針だ。入国者数(搭乗者数)の上限は航空会社ごとに割り当てられており、12月はもともと年末に向けて旅客需要が多い上、厳しい入国制限もあることから、「既に上限に達している日がある」(広報担当者)という。

また、利用客に予約希望日ではない日を航空会社側から提案するのは難しいとし、「国交省がどういう意図で『調整する』と言っているのか」と首を傾げた。

全日本空輸を傘下に持つANAホールディングスも追加予約を受け付ける方向だ。国際線の運航本数は通常時の1割程度に減らしていることもあり、12月は日航と同様の予約状況で、広報担当者は「新規予約の停止要請がなくても、もともとこれ以上の予約受け付けは難しかった」と明かす。

今回の予約停止要請をめぐり、問い合わせ対応など混乱の収拾に当たった航空会社関係者は「国交省に振り回された」と漏らした。(福田涼太郎)