産経抄

12月2日

喜多條忠(まこと)さんが大阪から上京して早大に入学したのは、昭和41年である。学生運動やサークル活動にあけくれ、後は本ばかり読んでいる毎日だった。やがて一人の女子学生と恋に落ち、彼女の3畳一間のアパートに転がり込む。

▼窓の下には神田川が流れていた。2人のささやかな楽しみは近くの銭湯通いである。やがて別れの日がやってきた。大学も中退する。月日が流れ、喜多條さんはコント55号やザ・ドリフターズから台本を任される放送作家になっていた。結婚して子供もいた。

▼ある日放送局で、まだ駆け出しの歌手だった南こうせつさんから作詞を依頼される。帰りのタクシーで神田川を渡ったとき、同棲(どうせい)生活の日々がよみがえった。帰宅してチラシの裏に一気に書き上げたのが、フォークソングの傑作「神田川」である。

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