派閥化なら勢力減も…谷垣グループ、ジレンマに苦悩

谷垣禎一氏=2015年、国会内(酒巻俊介撮影)
谷垣禎一氏=2015年、国会内(酒巻俊介撮影)

自民党の谷垣禎一元幹事長が特別顧問を務める谷垣グループ(有隣会)に派閥化の動きが改めて浮上している。結束を強める狙いがあるが、反対するメンバーの退会が相次ぐ可能性があり、幹部は対応を決めかねている。

有隣会は平成24年、谷垣氏らが旧古賀派(現岸田派)を脱会し、立ち上げた政策グループ。「徳不孤 必有隣(徳は孤ならず 必ず隣有り)」との論語の一節から名付けた。

他の派閥との掛け持ちを認め、現在は共同で代表世話人を務める中谷元・首相補佐官と遠藤利明選対委員長を中心に運営している。谷垣氏が29年に政界引退後、結束力の強化が課題となっており、派閥化が何度も検討されてきた。

有隣会は先の自民党総裁選で、当初グループとして岸田文雄首相を支持する方針を示したが、最終的には自主投票となった。この際、「結束を強めるべきだ」として派閥化案が再浮上したという。

先の衆院選後、自民党に入党した柿沢未途衆院議員らが加わり、メンバーは30人近くに増えた。ただ、他派や菅義偉前首相に近い無派閥議員グループ「ガネーシャの会」などとの重複参加が10人以上いる。

ある掛け持ちの参加者は11月末、有隣会の幹部に「(派閥化したら)辞めます」と明言した。「もともと派閥にしないのが谷垣さんの考えだ」と反対するメンバーもいる。結束強化のために派閥化すれば勢力衰退を招くジレンマに、グループ幹部は苦悩を深めている。(原川貴郎)

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