米軍機、燃料タンク投棄 響く衝撃音、住民恐怖

米軍三沢基地所属のF16戦闘機から投棄された金属製物体=1日午前8時21分、青森県深浦町
米軍三沢基地所属のF16戦闘機から投棄された金属製物体=1日午前8時21分、青森県深浦町

11月30日午後6時10分ごろ、米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が青森空港(青森市)に緊急着陸、滑走路が閉鎖された。米軍や防衛省などによると、着陸前に燃料タンク2個を岩木山(弘前市など)周辺に投棄、山頂から約30キロ離れた同県深浦町役場近くの国道周辺で1個が見つかった。けが人の情報は入っていないが、国道脇の柵に直撃し一部が壊れた。

米軍三沢基地所属のF16戦闘機が投棄した金属製物体が見つかった現場付近で、燃料とみられる液体の除去作業をする消防士ら=1日午前9時28分、青森県深浦町
米軍三沢基地所属のF16戦闘機が投棄した金属製物体が見つかった現場付近で、燃料とみられる液体の除去作業をする消防士ら=1日午前9時28分、青森県深浦町

米軍は「岩木山近くの非居住地域に投棄した」と発表しているが、現場と住宅地は約20~30メートルしか離れていない。道路上では燃料も見つかり、付近の住民からは不安の声が上がっている。

三村申吾知事は1日、県庁で記者団に「大変遺憾。米軍と防衛省に対して厳重に抗議したい」と語り、吉田満町長も「安全管理をきつく申し上げたい」と述べた。日本政府も米側に遺憾の意を伝えた。

「誰かに当たっていたら」

深浦町の町役場近くは住宅が点在、すぐ近くをJR五能線が走る。住宅まで約20~30メートルしかなく、住民は突然響いた衝撃音に「誰かに当たっていたかと思うと怖い」と青ざめた。

発見場所の近くに住む80歳の女性は11月30日夕、自宅でテレビを見てくつろいでいる時に「ドーン」という大きな音を聞いた。雷鳴かと思ったが、光は見えず、不思議に思っていた。現場に行き米軍が落としたと知り、「私も近くを歩いていたらと思うと恐ろしい。二度と起きてほしくない」と言葉を失った。

青森空港に緊急着陸後、駐機する米軍三沢基地所属のF16戦闘機=1日午前
青森空港に緊急着陸後、駐機する米軍三沢基地所属のF16戦闘機=1日午前

役場近くのタクシー会社の男性運転手は駅に客を迎えに行く途中、油の臭いをかいだ。現場に近寄ると、1メートルを超える先のとがった燃料タンクが横たわっていた。

普段は町内で戦闘機の飛行音が聞こえることはなく、「自分の家に落ちていたかもしれない。被害がなくて良かった」と話した。

米軍機が投棄した燃料タンク(奥左と右)=1日午後0時37分、青森県深浦町
米軍機が投棄した燃料タンク(奥左と右)=1日午後0時37分、青森県深浦町
米軍機が投棄した燃料タンクが見つかった青森県深浦町の現場(丸印)。左下は同町役場=1日午前10時58分
米軍機が投棄した燃料タンクが見つかった青森県深浦町の現場(丸印)。左下は同町役場=1日午前10時58分
米軍機が投棄した燃料タンクが見つかった青森県深浦町の現場(丸印)=1日午前10時58分
米軍機が投棄した燃料タンクが見つかった青森県深浦町の現場(丸印)=1日午前10時58分
青森空港に緊急着陸後、駐機する米軍三沢基地所属のF16戦闘機(左下)=1日午前11時38分
青森空港に緊急着陸後、駐機する米軍三沢基地所属のF16戦闘機(左下)=1日午前11時38分