国軍がクーデターを起こしたミャンマーの当局は11月30日の国営放送を通じ、軟禁下に置かれているアウンサンスーチー氏を新たな汚職の容疑で訴追したと明らかにした。既に別の汚職や国家機密漏えいなど10件以上の容疑で訴追されており、全て有罪の場合は合計で最高100年を超える禁錮刑を科される恐れがある。
国営放送によると、スーチー氏は自然災害時に活用するヘリコプターの購入やリース、維持管理を巡って、権限を乱用し国費を浪費したなどとされている。大統領だったウィンミン氏も同様の容疑で訴追されたという。
スーチー氏は無線機の違法輸入や新型コロナウイルス対策を怠った自然災害管理法違反などでも訴追を繰り返されており、現在も審理が続いている。スーチー氏は毎週開かれる審理の頻度が負担だとして隔週の実施を申し入れたが、国軍側は拒否した。
裁判をめぐっては、スーチー氏の弁護士に、内容をメディアなどに公言しないよう当局が箝口令を敷くなどしている。(共同)