12月1日の関西スーパー・H2O統合 幻に

関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)と流通大手、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは、当初1日に予定していた経営統合を実現できないまま、法廷闘争に入っている。関西スーパー買収を目指してきた首都圏地盤のスーパー、オーケー(横浜市)が統合を決めた臨時株主総会の手続きに疑義があったとして〝物言い〟を付け司法からストップがかかり、統合期日は15日に延期された。関西スーパーをめぐる争奪戦はなお長期化する可能性があり、泥沼化は不可避の情勢だ。

統合案は10月29日の関西スーパーの臨時総会で諮られ、必要な3分の2をわずかに上回る賛成率66・68%で可決。オーケーは買収提案を撤回したが、事態は2週間もたたずに急転した。

オーケーは11月9日、臨時総会に疑義があったとして神戸地裁に統合手続き差し止めの仮処分を申請。地裁は22日に仮処分決定を出し、集計に「法令違反または著しい不公正がある」と指摘した。関西スーパーは異議を申し立てたが異議審でも差し止め判断は維持。同社は30日、大阪高裁に保全抗告を申し立てた。

臨時総会での疑義はこうだ。事前に賛成の意思表示をしていた株主企業の代表者の男性が会場で、「棄権」とみなされる白票を投票。集計での賛成率は可決に必要な割合を下回ったが、結果発表前にこの男性から相談を受けた関西スーパー側が「賛成」に変えたことで可決された。

こうした経緯が総会検査役の弁護士が裁判所に出した報告書で判明し、オーケーは動いた。司法判断をあおぐ状況が続くため、関西スーパーは統合のための株式交換を延期。オーケーは司法判断を踏まえ、関西スーパーの上場来高値の1株2250円でTOB(株式公開買い付け)を再提案するとしている。

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