新型コロナウイルス対策を理由にした国境封鎖で貿易が激減している北朝鮮の首都・平壌で国産商品の展示会が開かれた。北朝鮮当局は国際社会の制裁持続を見越して輸入抑制と自給努力を住民に求めており、国産品開発の進展を示しながら生産能力向上の競争を促す狙いがあるとみられる。
展示会は平壌市人民委員会が25~30日に開き、160余りの事業所などが生産した衣料品や靴、食品、化粧品などを展示した。主催者側の平壌市地方工業管理局幹部は「生産者の間の競争を一層呼び起こす」ことも目的だと説明した。
北朝鮮は制裁に対抗し「自力更生」路線を進むとたびたび強調。朝鮮労働党機関紙、労働新聞は26日にも、製品の品質向上やコスト削減を図るために「現代化の基本は国産化だとの透徹した観点」を持たねばならないと呼び掛けた。(共同)