電動スクーター「Piaggio 1」は、都市の移動体験を大きく変える可能性がある 製品レビュー

テスラのようなインターフェイス

実際に乗ってみると、その小ささとシートの低さ(77cm)をすぐに実感できる。自信をもってしっかりまたがれる点はいいが、背の高いライダーにとってはイマイチだろう。サドルは十分に快適で、サイズは控えめだが2人乗りが可能な設計になっている(繰り返しになるが、大柄な人には厳しいだろう)。

試しに大人2人乗りで市内を何度か走ってみたところ、乗り心地は快適だった[編註:日本では原付相当の電動バイクで2人乗りはできない]。交通量の多い場所でのタイトな走りは1人のほうが楽であることは確かだが、小型なので後ろに人が乗っていても荷重のバランスがよく挙動も予測しやすい。

キーレスタイプのリモコンキー(キーフォブ)でロックを解除すると、派手な5.5インチのカラー液晶ディスプレイが点灯する。画面サイズを小型化したテスラのコントロールユニットを、10代向けにしたようなイメージだ。

走行モードは3種類あり、ハンドルバーに付いているボタンで切り替えられる。「Eco」は交通量の多い場所をある程度の速度(最大時速30km)で走る省エネモードで、「Sport」はPiaggio 1で最高時速約40km、1 Activeで60kmとそれなりの速度で走る。どんな状況でも、たいていのライダーにとってはこのモードが合うだろう。

3つ目はバックさせるための「Reverse」モードで、駐車時の切り返しなどに使うといい。といっても、Piaggio 1は通常の125ccのスクーターと比べて非常に軽いので、停める際に苦労することはおそらくないだろう。

取り外し可能なバッテリー

動力となるのは出力が1.2kW(Activeは2kW)のモーターだ。モーターをリアハブに搭載したことで、シート下にオープンフェイスのヘルメットを収納できる貴重なスペースが確保されている。

このモーターは、取り外し可能なパン一斤ほどの大きさのリチウムイオンバッテリーで動作する。シートを開けてバッテリーを取り出し、電源につなげば、空の状態から6時間でフル充電できる。

これにより、本体から伸びるうっとうしい充電ケーブルや、目立たない場所に駐車しておく必要性から解放される。駐車中にはバッテリーを外しておけるので、バイクの盗まれにくさも格段に高まるだろう。

ピアッジオによると、バッテリーの充電は800回までは良好な状態が維持され、800回の時点で新品の70%程度まで容量が低下するという。このバイクを通勤に使うなら、当然ながら自宅だけでなく職場でも充電できる。

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