「密」で閉鎖の入間川・飯能河原 有料化検討

バーベキュー客らでごった返す飯能河原。混雑の緩和に向けて有料エリアを設けることなどが検討される=今年5月、埼玉県飯能市(市提供)
バーベキュー客らでごった返す飯能河原。混雑の緩和に向けて有料エリアを設けることなどが検討される=今年5月、埼玉県飯能市(市提供)

バーベキューや水遊びを楽しむ人が殺到し、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から閉鎖された入間川沿いの観光スポット・飯能河原(埼玉県飯能市)を、「密」を避けて楽しむことができる場所に〝再生〟する計画に県や市などが着手する。無料で出入りできていた点を改めて有料エリアを設けることなどを検討し、来年3月までに利活用の方針を策定する予定だ。

飯能河原は、東京都心から車で約1時間半というアクセスの良さも手伝い、最近のアウトドアブームを背景に人気を集めてきた。

ただ、感染拡大の影響で屋外レジャーを楽しむ人が増えたことが、その運営に影を落とすことになる。

今年の5月から7月にかけての期間は大勢のバーベキュー客らが詰めかけた。市関係者によると、マスクをせずに飲酒して大声を出したことで利用者同士のトラブルに発展するケースなどがあり、周辺住民からの苦情も多かったという。

こうした状況を踏まえ市は8月から10月まで河原を閉鎖した。現在は立ち入ることができるようにしているが、人が集中する来年の夏に向け、関係者の懸念は根強い。

ただ、水辺空間の魅力向上に取り組んできた行政機関からは「人を入れないと観光資源がむだになってしまう」(県幹部)との意見もあり、有効活用に向けた検討が始まった。

県は今月、河原の利活用に関する検討業務の受託候補者として、埼玉りそな銀行の完全子会社「地域デザインラボさいたま」を選んだ。同社は近く県と受託契約を締結し、具体的なプランをまとめる作業に入る。

検討の柱となるのは、有料エリアの一部導入だ。

市関係者らによると、「バーベキュー」「カヤック」などの目的ごとにエリアを分けて利用料を徴収する案や、有料のアスレチック遊具を設置する案などが浮上している。

また、埼玉りそな銀行関係者によると、飲食やアウトドア関連の事業者を誘致する可能性もあるという。(中村智隆)