【オーストラリア沖=南極観測隊同行記者】第63次南極地域観測隊(牛尾収輝隊長)を乗せた観測船しらせ(酒井憲艦長)は26日、補給のため寄港したオーストラリア・フリマントルから、南極・昭和基地に向けて出発した。隊員はしばらく見られなくなる木々や街並みを目に焼き付けた。
しらせは現地時間の午前9時25分ごろ、タグボートにけん引されて離岸した。甲板には作業に当たった自衛隊員らが整列した。
現地の水先案内人が一時乗船し、新型コロナウイルス感染予防のため、観測隊員は船内の生活区画外への移動が制限された。案内人下船後は消毒作業が行われ、港外に出た後、観測隊員たちは甲板で、遠くに見える街を写真に収めた。
12月上旬に南緯55度を通過し、中旬に昭和基地に到着する予定。