武蔵野市住民投票条例案 自民国会議員に懸念広がる

東京都武蔵野市議会に提案された住民投票条例案の撤回を訴える自民党の長島昭久衆院議員(右端)=20日午後、JR吉祥寺駅前(奥原慎平撮影)
東京都武蔵野市議会に提案された住民投票条例案の撤回を訴える自民党の長島昭久衆院議員(右端)=20日午後、JR吉祥寺駅前(奥原慎平撮影)

東京都武蔵野市議会に提案された日本人と外国人を区別せずに投票権を認める住民投票条例案をめぐり、自民党の保守系国会議員の懸念が広がっている。在留期間などの要件を設けずに外国人に住民投票権を認めることは、違憲の可能性がある外国人参政権の代替制度になりかねないためだ。自民の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は26日、国会内で幹部会合を開き、同市に反対声明を出す方針を固めた。

護る会代表の青山繁晴参院議員は26日、産経新聞の取材に「地方自治を尊重しつつ、国家の在り方にも影響が出かねない。個人としては反対だ」と語った。同会は来月初旬の総会で反対声明案を協議、決定する。

条例案は、市内に3カ月以上住んだ18歳以上の日本人と定住外国人に投票権を認める内容。日本人と同条件とするのは大阪府豊中市、神奈川県逗子市に続き全国3例目となる。

国政にかかわる事柄が住民投票に付された場合、短期間しか市内に住まない外国人の意思も影響しかねない。自民の新藤義孝元総務相は21日のフジテレビ番組で、条例案をめぐり「(行政が)外国人ら住んでいる人から意見を聞くことは当然だ。だが、地方自治体の統治に関することは国民が責任を負うべきだ」と反対の立場を強調した。

武蔵野市が地盤の長島昭久衆院議員も20日、市内での街頭演説で「3カ月前に来て、街の状況も分からない人が責任を持てるのか」と述べ、外国人の要件は少なくとも永住資格者らに限定すべきだと訴えた。長島、青山両氏は28日にも条例案撤回を求める街頭演説を行う予定だ。

条例案は松下玲子市長が19日に市議会に提案し、来月21日の本会議で採決される方向となっている。