金融庁、みずほに2度目の改善命令 「経営責任重大」 2トップ、来年4月に引責辞任

みずほフィナンシャルグループ本社とみずほ銀行本店が入るビルのエントランス=26日午後、東京都千代田区(桐山弘太撮影)
みずほフィナンシャルグループ本社とみずほ銀行本店が入るビルのエントランス=26日午後、東京都千代田区(桐山弘太撮影)

金融庁は26日、システム障害が相次いだみずほ銀行と親会社みずほフィナンシャルグループ(FG)に対し今年2度目の業務改善命令を出した。資金決済を担う社会インフラとして役割を果たせなかった「経営陣の責任は重大」と指摘し、責任の明確化や再発防止策の策定を求めた。みずほFGも同日、坂井辰史社長とみずほ銀の藤原弘治頭取ら複数の経営陣が来春、引責辞任する方針を発表した。

改善命令では、基幹システム「MINORI(みのり)」が令和元年7月に本格稼働した後、コスト削減のため保守管理の人員やメンテナンス費用が減らされたことを問題視。システム運営に対する経営陣の認識が甘く、「IT現場の実態を軽視」したことが、障害の背景にあると分析した。

システム自体には重大な欠陥を指摘しなかったが、未熟な運用に加え、「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない」といった企業風土も障害の背景にあると指摘した。

これを踏まえ、再発防止策の策定や企業統治上の問題点改善などについて、4年1月17日までに業務改善計画の提出を求めた。

併せて財務省も26日、9月30日に外国為替取引の送金処理が遅れた障害をめぐり、外為法が求める手続きを経ずに送金した法令違反の疑いがあるとして、みずほに是正措置を命令した。

一方、みずほFGはシステム障害の頻発を受け、坂井社長とシステム部門トップの石井哲執行役、コンプライアンス(法令順守)トップの高田政臣執行役、みずほ銀の藤原頭取が4年4月1日付で辞任する。社長時代にみのりの導入を主導したみずほFGの佐藤会長は取締役に降格した上、6月に退任する。みずほ銀頭取の後任として、加藤勝彦副頭取を充てる人事も併せて発表した。

みずほ銀では今年2~3月、稼働中のATM(現金自動預払機)の約8割が停止するなど4回の障害が起き、6月に再発防止策をまとめた後も4回の障害が表面化した。金融庁は3月から検査を本格化し、9月22日には業務改善命令を出して監視を強めたが、約1週間後の同月30日にも外国為替取引の処理が遅れた。