トヨタ自動車の豊田章男社長は26日、販売店で相次いだ車検不正の再発防止に向け、顧客重視の姿勢を鮮明にした経営規範を明文化し、系列販売店と約束を取り交わしたと明らかにした。
豊田氏は東京都内で記者団の取材に応じ、車検不正について「つらかった」とした上で「原点に戻り、再スタートができた。健全な一歩を踏み出していくのではないか」と述べた。
販売会社代表者を集めて25日に東京都内で開いた会議で、明文化した冊子を配布した。こうした取り組みは初めて。ブランドを守っていく心構えとして、顧客や利害関係者への感謝を忘れずに謙虚に向き合う必要性などが記されている。
トヨタは販売店と結ぶ契約の一部にも、約束の趣旨を反映させていきたい考えだ。