B腕広報リレーコラム好球筆打

日本一で「うれしい悲鳴」に拍車を 佐藤達也

日本シリーズ第5戦でヤクルトに勝ち、喜ぶオリックスナイン=東京ドーム(撮影・薩摩嘉克)
日本シリーズ第5戦でヤクルトに勝ち、喜ぶオリックスナイン=東京ドーム(撮影・薩摩嘉克)

25年ぶりの日本一を目指すオリックスは27日、ほっともっとフィールド神戸で、日本シリーズの第6戦に臨みます。

振り返ると、10月25日のレギュラーシーズン最終戦の舞台は仙台でした。大一番で山本由伸投手が完封。素晴らしい投球をしてくれました。そして、10月27日。ロッテが楽天に敗れ、待ちに待ったリーグ優勝が決まりました。

準備も必要でしたので、優勝が決まったときには、こうするというのを同僚や報道関係者と相談しながら、京セラドーム大阪で待機していました。決まった瞬間はうれしかったですね。優勝決定を待ち望んでいたファンの皆さんに来場してもらうことはできませんでしたが、中嶋聡監督を胴上げする選手たちの姿は輝いてみえました。

もちろん、うれしい気持ちでいっぱいだったのですが、元選手としては少しだけ、うらやましいなという思いもありました。選手の立場で優勝を経験できるのは、素晴らしいことだと思います。

オリックスがクライマックスシリーズ(CS)に出場するのは、2014年以来でした。そのときはリーグ2位からの進出で、ファーストステージで1勝2敗と敗退したのですが、僕は3試合すべてに登板しました。でも、初戦、第2戦と打たれ、第3戦はなんとか抑えることができたのですが、個人的にはチームに申し訳ないという印象しか残っていません。当時は年齢的にも下から真ん中ぐらい。先輩たちに引っ張ってもらっていました。投手であれば、岸田護(まもる)さん(現オリックスコーチ)だったり、金子弌大(ちひろ)さん(現日本ハム)だったり。そういった先輩たちの下で、がむしゃらに投げていました。なので、今年との違いをはっきりと言うのは難しいのですが、今のチームはいい雰囲気というか、リラックスしているように見えます。

僕自身、現役時代はチームの優勝を最大の目標にしていました。頂点を目指してプレーする姿をファンの人たちに見てもらうのが、一番のモチベーションでした。広報という形で初めて経験する日本シリーズではとにかく、チームが頑張り、選手たちが躍動している姿を球場に来られた人はもちろん、テレビの前から応援していただいているファンの皆さんにもお届けしたいと考えています。

日本シリーズ第5戦でヤクルトに競り勝ち、喜ぶスタンドのオリックスファン=25日、東京ドーム
日本シリーズ第5戦でヤクルトに競り勝ち、喜ぶスタンドのオリックスファン=25日、東京ドーム

日本シリーズが終われば選手はオフに入りますが、われわれ広報の仕事は続きます。ありがたいことに、リーグ制覇とCS突破で既にバタバタな気配が漂っており「うれしい悲鳴とはこのことか」と痛感しています。これで日本一が決まれば…。忙しさに拍車がかかるのは間違いありませんが、そんな経験をさせてもらえることに感謝しかないですね。

さとう・たつや 1986年7月26日、埼玉県大宮市(現さいたま市)出身。埼玉・大宮武蔵野高から東海大北海道、ホンダを経て2011年秋のドラフト会議でオリックス入団。13、14年はいずれも67試合に登板し、2年連続で最優秀中継ぎ投手のタイトル獲得した。18年限りで現役を引退し、19年から球団広報部。