<独自>宿泊施設改修に1億円 観光地再生へ大幅増

京都の観光地・嵐山を歩く人
京都の観光地・嵐山を歩く人

政府は新型コロナウイルス禍で疲弊する観光地の再生支援を強化するため、観光地の中核となる宿泊施設の改修にかかる費用の補助上限を従来の2千万円から1億円に引き上げる方針を固めた。経営状態が厳しい宿泊事業者に対する補助率も2分の1から3分の2に引き上げる。令和3年度補正予算案に関連費用約1千億円を計上する。政府関係者が25日、明らかにした。

事業の原資には政府の観光支援策「Go To トラベル」中断によって繰り越された予算を充てる。「Go To」は早ければ来年1月下旬にも再開される見通しで、新型コロナ後の観光需要回復を見据え、疲弊した観光地の再生を一気に進めたい考えだ。

これまで観光庁は自治体や事業者グループなどによる観光地再生に向けた地域計画の作成、同計画に基づく改修事業などを支援するとして、新型コロナを受けた2年度第3次補正予算で550億円を計上。全国約100地域で集中的な支援に取り組んできた。

補助対象は観光施設の改修や土地の観光利用に障害となる廃屋の撤去など多岐にわたる。しかし、観光地での消費を促進するには観光客がその土地に宿泊することが最も効果的で、そのために宿泊施設の魅力向上が欠かせないとして、今回の補正では宿泊施設が対象の補助のみ上限額が大幅に引き上げられた。

観光庁によると、補助対象は地域内で横のつながりを築いている地域に根差した事業者で、条件として宿泊施設の付加価値を高めることなどを求める。

改修例には個室に露天風呂を設置したり、周囲の風景に合わせて茅葺(かやぶき)屋根の葺き替えを行ったりすることが挙げられる。旅行を楽しみつつ旅先で仕事もする「ワーケーション」の普及を受け、仕事をするスペースを設けるケースなども対象になる。