〈独自〉「放火にガソリン使った」逮捕の伯父、強い殺意か

兵庫県警本部=神戸市中央区
兵庫県警本部=神戸市中央区

兵庫県稲美町で民家が全焼し、焼け跡から住人の小学生兄弟の遺体が見つかった放火事件で、殺人と現住建造物等放火の疑いで逮捕された兄弟の伯父が、「放火にガソリンを使った」という趣旨の供述をしていることが25日、捜査関係者への取材で分かった。この家の納屋には農機具用のガソリン容器が保管されていたが、火災後、納屋のそばに放火に使われたとみられる容器が放置されているのが見つかった。

焼け跡にあった布団の燃えかすからは、ガソリンの成分が検出されている。伯父が強い殺意を持ってガソリンを使った疑いがあり、捜査本部は家族との間にトラブルがなかったかなど、詳しい犯行動機について解明を進める。

逮捕されたのは全焼した民家に住んでいた無職、松尾留与(とめよ)容疑者(51)。逮捕容疑は19日午後11時35分ごろ~40分ごろ、木造2階建ての当時の自宅に放火して全焼させ、就寝中だった同居の小学6年、松尾侑城(ゆうき)君(12)と同1年、真輝(まさき)君(7)兄弟を殺害したとしている。

捜査関係者らによると、出火と同じころ、近所の防犯カメラに松尾容疑者とみられる男が徒歩で立ち去る姿が写っていた。

その後、行方が分からなくなっていたが、24日午後1時ごろ、県警の捜査員が現場から東に約55キロ離れた大阪市北区の扇町公園で、1人でベンチに座っている松尾容疑者を発見。任意同行を求めると、素直に応じたという。

所持金は数千円で、携帯電話は持っていなかったという。近所の住人によると、松尾容疑者は過去に大阪で勤務経験があったとみられ、仕事を辞めた数年前に稲美町にある実家に戻り、兄弟やその両親と同居していた。

捜査本部は、松尾容疑者が逃亡先として土地勘のある大阪を選んだ可能性があるとみて、犯行後の詳しい足取りを調べる。