インターポール、執行委員に中国公安幹部選出

トルコのイスタンブールで始まったICPO総会(AP)
トルコのイスタンブールで始まったICPO総会(AP)

【パリ=三井美奈】国際刑事警察機構(ICPO)は25日、執行委員会の新体制を決め、中国公安省の胡彬郴(こ・ひんちん)副局長を委員に選出した。米欧や日本の議員で作る「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)は同日、中国が人権活動家やウイグル人の追跡にICPOの国際手配を悪用する可能性があるとして「深い懸念」を表明した。

執行委員会は、トルコのイスタンブールで開催中のICPO総会で選出された。執行委は事務総局を監督する機関で、13人で構成する。加盟国(昨年春時点で194カ国)が各1票の投票権を持ち、単純多数を得た候補が委員に当選する仕組み。アジア枠は2人で、胡氏はインドの候補と共に選出された。任期は3年。

25日の総会ではICPO総裁選も行われ、アラブ首長国連邦(UAE)内務省主席監察官のアフメド・ナセル・ライシ氏が当選した。ライシ氏をめぐっては、反体制派への拷問に関与したとして、欧米で選出に抗議する動きが広がっていた。総裁選でライシ氏は、3度目の投票で69%を得た。総裁は執行委を主宰する役割を担い、任期は4年。

ICPOでは2018年秋、中国出身の孟宏偉(もう・こうい)総裁(当時)が帰国時に突然逮捕されて、退任した。後任には、韓国の金鍾陽氏が就任していた。孟氏は昨年、中国で収賄罪で懲役13年6月の実刑判決を受けた。

中国は、1990年代にドイツに亡命した「世界ウイグル会議」のドルクン・エイサ現総裁に対し、ICPOを通じて国際手配してきたが、ICPOはその後、手配を撤回した。