正論

中国に対抗する民主勢力強化を 平和安全保障研究所副会長・西原正

クアッド首脳会合に集まった(左から)菅首相、モディ印首相、バイデン米大統領、モリソン豪首相=米ホワイトハウス(内閣広報室提供・共同、肩書は当時)
クアッド首脳会合に集まった(左から)菅首相、モディ印首相、バイデン米大統領、モリソン豪首相=米ホワイトハウス(内閣広報室提供・共同、肩書は当時)

日米欧に有利に傾く国際関係

バイデン米政権がスタートしてほぼ10カ月の期間に、国際関係の視点で見る限り、西太平洋地域での米国側の勢いは中国側のそれに明らかに勝るものとなった。同政権は従来の日米同盟、米韓同盟、米比同盟などに、日米豪印「クアッド」の強化や豪英米「オーカス」の成立を加えた。

これに対して中国が西太平洋地域において安全保障面で支援を期待できる友好国はロシア、カンボジア、ラオス、それに北朝鮮ぐらいである。しかもこれらの国の支援の信頼性は決して高くはない。

東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国のうちの7カ国は米国との軍事協力協定を持っている。持っていないのはカンボジア、ラオス、ミャンマーである。米国との軍事関係を持つ7カ国は中国との政治、経済関係も持っているが、最悪の場合に備えて米国との関係を重視している。

その中でもフィリピンは米国と同盟関係を維持し、駐留ではないが訪問軍の形式で米軍を受け入れている。シンガポールもチャンギ海軍基地を米空母の寄港地としており、オーカスとの関係を深める可能性が高い。さらに米海軍はベトナムのダナン港も使用することができる。このように米国は南シナ海における中国の覇権的動きを牽制(けんせい)できる立場にある。

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