産経抄

11月24日

琉球大学名誉教授の加藤祐三さんが40年ほど前、沖縄に転勤になると早速、家族でドライブに出かけた。家族は白い砂浜で波を追いかけサンゴの欠片(かけら)を見つけて歓声を上げている。岩石学を専門とする加藤さんの目に留まったのが、木片とともに打ち上げられていた軽石だった。

▼ティッシュペーパーを敷いた帽子の中に入れて持ち帰り研究を開始した。その集大成となったのが、平成21年に刊行した『軽石 海底火山からのメッセージ』である。まさか灰色の軽石に埋め尽くされた海岸を目の当たりにする日が来るとは、夢にも思わなかっただろう。

▼今年8月に起きた小笠原諸島の海底火山の噴火は戦後最大級の規模とみられる。噴出した軽石は少なくとも約1億立方メートル(東京ドーム約80杯分)にも上る。2カ月ほどかけて約1500キロ離れた沖縄の島々に流れ着いた 。

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