ASEAN争奪で中国に対抗、日本はコロナで存在感

日本が東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係強化を進めている。ASEANは米国と中国が覇権を争うインド太平洋地域の中心に位置し、欧州も交えた取り込みが熾烈(しれつ)になっている。日本は新型コロナウイルス対策での協力など独自の取り組みで、存在感を発揮しようとしている。

「ベトナムは(日本の提唱する)『自由で開かれたインド太平洋』を実現する上で要となる重要なパートナーだ。今後も日ベトナム関係を大きく発展させていきたい」

岸田文雄首相は24日、ファム・ミン・チン首相との会談で、こう強調した。

ベトナムはASEANの主要国で、南シナ海の海上交通路(シーレーン)に面し、中国と領有権問題を抱える。伝統的に日本との関係は良好で、菅義偉前首相も昨年10月に最初の外遊先としてベトナムを選んだ。

日本はすでに新型コロナ対策として、ベトナムに400万回分以上のワクチン供与などを行った。9月には防衛装備品・技術移転協定を締結し、外務省は「安全保障分野の協力でギアを上げた」と打ち明ける。