安野光雅が描く洛中洛外

もう一度見たい作品5位 「清水寺」

清水寺
清水寺

清水寺は、前に平家物語の絵を描いたとき、行ったことがある。描いた場所は観光客があまり行かない所で、しかも例の高い木組みの舞台から三重塔まで一望できた。この度もその道を行こうと思って、いわば裏道から近道があると思ったが、わからなかった。

しばらく迷って、ようやく前に描いた場所に再会し、やっと思い出した。何事も裏道から入るのは良くない。この前は正門から堂々と入り寺の中を隅々まで見て、やがてあの舞台にさしかかり、その舞台を遠くから見る場所はないものかと、考えたのだった。

(あんの みつまさ=画家、抜粋)