台湾有情

感謝の気持ちを込めたマスク

先日、知り合いの台湾人医師がメールで10数枚の写真を送ってきた。和歌山県内で最近行われた日台交流イベントの様子を記録したもので、参加者全員が同じ絵柄のマスクをしていた。富士山と台湾黒熊の絵に「ありがとう日本」の文字が大きく書かれていた。

この医師が所属する団体が最近、日本に寄付したマスクだった。

台湾が新型コロナウイルスのワクチン不足に陥ったとき、日本は計6回にわたりワクチン約420万回分を提供した。これは台湾で大きな話題となり、多くの団体が「日本への感謝をどのように伝えたらよいのか」とあれこれ考えをめぐらせた。その結果「マスクを送ることが一番よい」との結論に至ったようだ。

「マスクは消耗品だから多くても困らない」「マスクに入った『台湾』や『感謝』の文字がたくさんの人の目に入る」ことなどが理由らしい。ここ数カ月「マスクを日本に送るので、取材に来てほしい」といった依頼は10件近くあった。

今月上旬にも台北市の複数のロータリークラブが約1千万円を集めて医療用マスク約20万枚を購入し、日本各地の病院に送った。担当した陳思明さんは「私たちの感謝と、日本と力を合わせてコロナ禍に打ち勝とうという気持ちを込めている」と話している。(矢板明夫)