静岡県の川勝知事不信任案提出見送り 自民

発言について、定例記者会見で「申し訳ありませんでした」と約20秒間、頭を下げた川勝平太静岡県知事=12日、県庁(田中万紀撮影)
発言について、定例記者会見で「申し訳ありませんでした」と約20秒間、頭を下げた川勝平太静岡県知事=12日、県庁(田中万紀撮影)

静岡県の川勝平太知事が10月の参院静岡選挙区補欠選挙の応援演説で御殿場市を「コシヒカリしかない」などと揶揄(やゆ)したような発言をめぐり、県議会最大会派の自民改革会議が、予定していた知事不信任決議案の提出を見送る方針を固めたことが23日、関係者への取材で分かった。24日の臨時議会提出へ多数派工作を進めていたが、可決に必要な「出席者の4分の3以上の賛成」のメドが立たなくなったためとみられる。代わって、自民だけでも可決できる辞職勧告決議案を提出する方向だが、法的拘束力はなくなる。

不信任決議は法的拘束力があり、成立すれば知事の失職か県議会の解散が発生する。現在67人の県議会の構成では全員出席の場合は51人の賛成が必要。40人を擁する自民は過去も含めた川勝氏の発言が「知事としての資質を欠く」として、御殿場市民から提出された知事辞職を求める請願の審議を理由に公明党県議団(5人)とともに招集請求した臨時議会の際、不信任案を提出するべく水面下も含めて動いていた。ただ、川勝氏を支える第2会派「ふじのくに県民クラブ」(17人)所属議員に造反させることが不可欠で、もともとハードルは高かった。

自民側の動きに対し、ふじのくには議員総会を複数回開き、一致して反対することを確認。加えて、無所属会派(共産党含め5人)に反対姿勢を鮮明にする議員がおり、可決は困難な情勢に傾いていた。

自民と協力関係にある公明は22日時点で「会派内はまとまっている」(蓮池章平団長)としつつ賛成表明には至っていなかった。知事選となる場合の自民側の準備や〝覚悟〟を見極めていたとみられる。

臨時議会で辞職勧告決議案が可決されたとしても、川勝氏が応じる可能性は低い。知事辞職請願も、過半数の賛成で採択される見通しだ。こちらも法的拘束力はない。

参院補選は、川勝氏が支援した野党系無所属でふじのくに県民クラブに所属していた元県議、山崎真之輔氏と、自民党公認の元御殿場市長、若林洋平氏らが争い、山崎氏が初当選した。