一筆多論

看板ばかりが先行しても 長谷川秀行

第205臨時国会の衆院本会議で所信表明演説を行う岸田文雄首相=10月8日午後、衆院本会議場(春名中撮影)
第205臨時国会の衆院本会議で所信表明演説を行う岸田文雄首相=10月8日午後、衆院本会議場(春名中撮影)

政治家が自らの信じる政策を国民に理解してもらうためには、分かりやすいキャッチフレーズがあった方がいい。どんな言葉を選ぶかは、時代を読む洞察力や先見性、もっといえば政治センスに左右される。これがないと的外れのフレーズにしかならない。

「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」「デジタル田園都市国家構想」など岸田文雄首相にも多くの看板がある。その中では少なくとも自民党総裁選で打ち出した「令和版所得倍増」は言い過ぎの感がある。低成長が続く日本で所得倍増をうたうのは、さすがに無理があるからだ。

案の定、首相としての所信表明演説ではこの言葉を使わず、衆院選の最中には「平均所得や所得総額の単なる倍増を企図したものではない」と釈明する政府答弁書も出した。

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