時効判明で起訴取り消し、証拠動画の日付異なる 大阪地検

大阪地検が入居する大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区
大阪地検が入居する大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区

大阪地検は22日、平成29年11月にマンションに侵入したとして、邸宅侵入の罪で昨年10月16日付で在宅起訴した男性被告(30)の起訴を取り消したと発表した。地検は犯行状況を撮影した動画を有罪立証の柱としたが、撮影日時が起訴状に記された侵入日時より前の29年9月だったことが、新たに判明。邸宅侵入罪の公訴時効は3年で、起訴時点で時効が成立していた。

被告は29年11月12日午後11時半ごろ、正当な理由がないのに大阪市内のマンション1階の共用スペースに侵入したとして、邸宅侵入罪で在宅起訴された。男性は今回とは別の3件の事件で起訴されている。

被告の弁護人によると、地検は在宅起訴後、押収した被告の携帯電話に犯行を撮影した動画があったと記した大阪府警の報告書を証拠請求。しかし、返却された被告の携帯電話を弁護人が調べても、該当の動画を確認できなかった。地検に解析状況の開示を求めたところ、今月になって「撮影日は(起訴状の日時とは異なる)29年9月だった」と回答があった。

地検の松居徹郎公判部長は「証拠の分析・精査が不足していたといわざるを得ない。基本に忠実な捜査・公判活動を徹底する」としている。