古くから薬問屋が集まり、薬の町として知られる大阪市中央区道修町の少彦名神社で22日、薬の神に無病息災を祈願する「神農祭」が開かれた。参拝者は雨の中、張り子の虎が付けられたササ飾りのお守りを買い求め、家族の健康や新型コロナウイルス収束を願った。
神社によると、張り子の虎がお守りに用いられるのは、江戸時代にコレラが流行した際に道修町で作られた薬の名前に虎の字が当てられ、薬とともに人々に配られたことが由来という。
コロナ収束と健康を祈願したという京都市の女性(59)は「来年は寅年で年女なので、張り子の虎を求めて訪れた。希望を持って頑張りたい」と話した。神農祭は23日まで。感染拡大防止のため、露店の出店などは見合わせた。