日本航空が令和5年に国内線の基本運賃の見直しに乗り出す。8種類ある早期予約割引を廃止し、普通運賃を含め3種類程度に統合する。今回の見直しで閑散期は運賃が安くなる一方で、繁忙期は現行より高くなる可能性があるため、一部では値上げとなるケースも出てくる。システムの効率化とともに新型コロナウイルス禍で打撃が続く収益の改善にもつなげる狙いがあるとみられるが、専門家からは「価格を上げすぎれば逆効果になる」との声も上がる。
日航の国内線の基本運賃は9種類ある。普通運賃のほか、搭乗日から75日前~28日前を4段階に分け、予約時期が早いほど安くなる「先得」、同様に21日前~前日を4分割した「特便」として、計8段階(種類)の早期割引がある。
今回の見直しでは、そうした早期割引を取りやめ、予約変更の可否など最低限の条件の違いによる運賃設定にとどめる見通しだ。今年度中に詳細を詰め、令和5年の搭乗分から新運賃が導入される見込み。予約開始は来年春以降を目指す。