主張

立民代表選の告示 共産との共闘是非を語れ

立憲民主党代表選の共同記者会見に臨んだ(左から)西村智奈美、泉健太、小川淳也、逢坂誠二の4氏=19日午後、東京都千代田区(矢島康弘撮影)
立憲民主党代表選の共同記者会見に臨んだ(左から)西村智奈美、泉健太、小川淳也、逢坂誠二の4氏=19日午後、東京都千代田区(矢島康弘撮影)

立憲民主党の代表選が告示され、論戦がスタートした。30日に投開票される。

泉健太政調会長、逢坂誠二元首相補佐官、西村智奈美元厚生労働副大臣、小川淳也元総務政務官の4氏が争う。

枝野幸男前代表が主導した共産党との「限定的な閣外からの協力」による共闘のあり方や党勢回復に向けた具体的な方策が焦点となる。

先の衆院選で惨敗した立民が今なすべきは、来夏の参院選に向けて、大衆受けするような弥縫(びほう)策の羅列ではない。

自民党の岸田文雄政権に対峙(たいじ)する野党第一党として明確な国家観を固め、実現可能な政策を決定し実行する現実路線を重視した政党に生まれ変わることである。真に必要な政策の実現に対して、是々非々で協力する責任野党になれるかどうかが問われている。それを忘れてはならない。

代表選は結党後初めて「党員参加型」で実施する。国会議員や参院選の公認候補予定者、党籍のある地方議員、党員・協力党員票で争う。過半数獲得候補がなければ上位2人による決選投票とし、国会議員、公認予定者と各都道府県連の代議員が投票する。

19日の共同記者会見に臨んだ4氏は、来夏の参院選で勝敗の行方を左右する1人区をめぐり、野党連携による候補者一本化を目指す方向では、ほぼ一致した。ならば安全保障政策で根本的に異なる理念や政策を持つ共産党と、どのような形で共闘するのか、しないのかを明確に語る必要がある。

共同会見で、小川氏は「政権の受け皿として国民に認知されていなかった」とし、泉氏は、立民と共産の共闘に関し「言葉が多くの国民に伝わるまでに選挙を終えてしまった」と語った。西村氏は地域組織の足腰の強化を訴え、逢坂氏は党改革の必要性を訴えた。

党再建にかける思いを語ったものだ。だが、4人からは自民、公明両党から政権を奪還し、この国をどうしたいのかという中長期の国家ビジョンが明確に語られたとは言い難い。責任政党として再出発するのだという気迫が感じられなかったのは残念だ。

日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。日米同盟をどうするのか、憲法改正論議とどう向き合うのか。あいまいな姿勢は許されない。4氏はこの点をしっかり語るべきだ。