M1チップで強化されたMacBookシリーズ いま買うべき1台と、知っておくべき3つのこと

どのM1チップが最適なのか?

アップルが独自開発した3種類のチップが出揃ったいま、最適なチップを搭載したマシン選びは少し難しいかもしれない。その選び方は、あなたがMacBookを何に使おうとしているかによって変わってくる。

M1: ラインナップのなかで最も基本的なチップとなる。8コアのCPUと最大8コアのGPUを搭載し、最大16GBのユニファイドメモリー(RAM)をサポートする。インテルのチップを搭載した従来のMacBook Proよりはるかに高速で、多くの人にとって実用的な選択肢となるだろう。日常的な作業をしたり軽いゲームを動かしたりするなら十分な処理能力を備えており、写真やビデオの編集といった少し負荷の大きな作業にも対応できる。

M1 Pro: M1の高性能版として「M1 Pro」が用意されており、CPUには最大10コア、GPUに最大16コアを搭載している(ユニファイドメモリーは最大32GBまで対応する)。アップルによると、CPUの処理能力とグラフィック処理の両方がM1の2倍になっているという。これからさらに使い込んで比較する必要があるが、音楽制作や写真・ビデオの編集、3Dモデルのレンダリングなどに使うならおすすめできる。

M1 Max: M1のなかで最もパワフルなチップとなる。M1 Proと同様に10コアのCPUを搭載しているが、GPUは32コア(最大64GBのユニファイドメモリに対応)と大型化している。アップルによると、グラフィック処理能力はM1の4倍という。まだ詳細なテストはできていないが、最高の性能を求めるならM1 Maxを選ぶといいだろう。8Kや4Kのビデオ映像を複数のストリームで編集したり、ゲームをしたり、アプリを開発してデモを実行したりするなら最適な選択肢になる。

知っておくべき3つのこと

MacBookシリーズには、購入前に知っておくべき不具合と問題点がある。

“微妙”なタッチバー: 2016年にタッチバーをデビューさせたアップルは、キーボードの上部に配置されたこの細長いタッチスクリーンが、次世代のユーザーインターフェイスであると謳っていた。しかし残念なことに、それはうまくいかなかった。この小さな画面で何か革新的なことをできないかと興味をもっていたサードパーティーのソフトウェアデザイナーは少数派だったのである。最新のMacBookシリーズにはTouch Barが搭載されなくなったが、これはアップルがTouch Barから“撤退”しつつあることを明確に物語っている。なお、現時点でTouch Barを選びたいなら、13インチのMacBook Proしか選択肢がない。

手のひらに当たるトラックパッド: コンピューター業界で最も優秀な部類に入るアップルのトラックパッドは、新型MacBookシリーズでは信じがたいサイズにまで大型化し、タイプ中に手のひらを置くキーボードの真下のスペースを占めるまでになった。手のひらによる誤作動を防止するためのソフトウェアが動作しているというが、意図せぬ入力がしばしば発生する。

ポート不足の問題: 新しい14インチと16インチのMacBook Proには多様なポートが復活しているが、それ以外のモデルではUSB-Cの1種類しかポートが用意されていない(通常はポートが2つだ)。プロジェクターに接続したり、USBドライブやSDカードなどを使いたい場合は、アダプターを購入する必要があるだろう。

いま買うべきではないMacBook バタフライキーボードを搭載した旧モデル(2015~19年)

いまや悪名高い第1世代から第3世代までのバタフライスイッチを搭載したキーボードは、MacBookの全ラインナップから姿を消した。これはいいことである。もし旧モデルを購入することがあるなら、対象機種であればアップルはキーボードを無料で交換してくれる。また一部のモデルでは機構を一部改良し、ごみが入りにくい構造に変更している。

アップルはバタフライ式のキーボードが故障した場合の清掃方法を詳しく解説しており、これはキーが打ちづらくなった場合の基本的な対応策になる。また、アップルはキーボード修理プログラムを延長しており、過去4年以内に購入されたすべてのMacについて、保証の有無にかかわらず修理するという。それでも、よほど安く手に入るのでなければ、打ちやすい「Magic Keyboard」と最新のプロセッサーを搭載した新しいモデルを選ぶことをおすすめしたい。

旧型のMacBook Air:2010年にデビューした当時は画期的な薄型ノートPCだった。残念なことに、MacBook Airは2018年までほとんど変化がなかった。いまとなっては野暮ったいデザインに、非Retinaのディスプレイ、数年前の貧弱なインテル製チップのままだったのだ。

新しいMacBookとは違って、USB端子の互換性のためにアダプターは必要ないかもしれない。それでも新しいノートPCなら、ずっと長く快適に使える。安く売っているからといって、値段に釣られないようにしたい。なにしろ同じ価格帯で、はるかに優れたノートPCを購入できるのだ。

なお、旧モデルのMacBook Airを見分けるポイントはベゼル(画面の縁)だ。新型のような黒いガラスではなく、銀色で幅が広くなっている。