プロ野球の日本一を決めるSMBC日本シリーズ2021は20日、大阪市の京セラドーム大阪で開幕し、25年ぶりのパ・リーグ優勝を果たしたオリックスが6年ぶりにセ・リーグを制したヤクルトに4―3で逆転サヨナラ勝ちした。
史上初めて前年最下位チーム同士の顔合わせ。オリックスは1―3の九回にヤクルトの守護神・マクガフから無死満塁のチャンスを作ると、宗佑磨の2点適時打と吉田正尚の適時二塁打で試合をひっくり返した。
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9回裏無死1、2塁、中越えにサヨナラ打を放つオリックス・吉田正尚=京セラドーム大阪(撮影・松永渉平)
オリックスは前身の阪急時代を含めて25年ぶり5度目、ヤクルトは20年ぶり6度目の日本一を目指す。
奥川は好投報われず 山本と投げ合い7回1失点
ヤクルトの奥川は7回6安打1失点の好投が報われなかった。1―0の七回1死で代打モヤに同点ソロを浴びたが、後続をしっかり仕留めると、直後の八回に村上の2ランが飛び出して97球で降板。チームは九回に逆転サヨナラ負けを喫し、ベンチでぼうぜんとした表情を浮かべた。
20歳で初戦先発の大役を任され「すごく緊張があった」と三回まで毎回ピンチを背負ったが、粘った。今季パ・リーグで投手の主要タイトルを独占した山本と渡り合い、五回2死一、二塁では吉田正を150キロの速球で中飛に仕留めガッツポーズ。「良い内容とは言えないが、(捕手の)中村さんのリードや野手の方の守備に助けてもらいながら投げることができた」と振り返った。
石川・星稜高を夏の甲子園大会準優勝に導いてからわずか2年、最高峰の舞台で力を発揮した。