「グリ下」に「トー横」 たむろする少年少女

戎橋下の通称「グリ下」にたむろする若者=20日午後6時28分、大阪市中央区(永田直也撮影、一部画像処理しています)
戎橋下の通称「グリ下」にたむろする若者=20日午後6時28分、大阪市中央区(永田直也撮影、一部画像処理しています)

大阪・ミナミの道頓堀川にかかる戎(えびす)橋の下に、少年少女がたむろする遊歩道がある。橋のたもとにあるグリコの看板にちなみ「グリ下(した)(グリコの下)」と呼ばれ、今夏ごろから未成年のたまり場と化している。静かで胸の内を語りやすい雰囲気に誘われてか、見ず知らずの若者たちが会員制交流サイト(SNS)で呼び掛けて集まっているという。ただ、一帯では飲酒や喫煙が横行。未成年が重大犯罪に巻き込まれる危険性もはらんでおり、大阪府警は見回りを強化している。

大半が初対面

11月上旬の深夜。戎橋から階段でつながる遊歩道に、20人近くの若い男女がたむろしていた。にぎやかな橋の上とは違って人通りはまばらで、若者たちの笑い声だけが響く。周辺には複数のリュックサックが乱雑に置かれ、ファスナーの開いたリュックからは茶碗(ちゃわん)や服がはみ出している。

「ここにいたら友達ができるから」。輪の中にいた少女(16)はそう話す。一緒にいる男女の大半が初対面だが、夜は数日前にグリ下で知り合った男性宅に泊まるという。

未成年たちのたまり場になっている戎橋下の通称「グリ下」
未成年たちのたまり場になっている戎橋下の通称「グリ下」

大阪府警南署や道頓堀商店会によると、少年少女が集まるようになったのは今夏ごろ。ツイッターなどを通じて見ず知らずの者同士が落ち合い、学校や家庭での悩みを打ち明けたり、趣味について語り合ったりしている。

飲酒に喫煙、性被害も

グリ下近くの道頓堀川では今年8月、ベトナム人男性=当時(21)=がドミニカ共和国籍の男から川に突き落とされ、溺死した事件があった。事件直後は男性をしのぶ追悼の場となったが、その静粛な雰囲気を求め、さらに多くの若者たちが訪れるようになったようだ。

ただ、過度な飲酒や喫煙も横行しており、南署によると、急性アルコール中毒で救急搬送された未成年もいる。また、グリ下で知り合った男女によるけんか騒ぎのほか、声をかけてきた男性に性的暴行の被害を受けたとするSNSの書き込みもみられる。