世界ジュニア体操王者・岡慎之助、パリ五輪へ「次は僕」

2024年パリ五輪で個人と団体の金メダルを目指す岡慎之助=神奈川県鎌倉市(宝田将志撮影)
2024年パリ五輪で個人と団体の金メダルを目指す岡慎之助=神奈川県鎌倉市(宝田将志撮影)

今夏の東京五輪で体操男子は団体総合銀メダルを獲得し、個人2冠の橋本大輝(順大)というニュースターを生んだ。その熱戦を、日本代表に入れなかった岡慎之助(徳洲会)はテレビで見届けた。あれから約3カ月。2019年世界ジュニア選手権個人総合金メダルの18歳は「次は僕です」と静かに誓いを口にした。(運動部 宝田将志)

成長期、砕けた左手首

東京五輪を語る岡の表情は硬かった。「悔しいというか、そこに自分も出たいと、さらに感じたというか…」。悔しがっている姿を見せることすらも悔しい、そんな様子だった。

実際のところ、今季は何かを言えるような成績でなかった。3月の全国高校選抜大会こそ個人総合で川上翔平(大阪・清風高)に次いで2位に入ったものの、五輪代表選考会だった4月の全日本選手権は60位で予選落ち。8月の全国高校総体3位、全日本ジュニア選手権は8位と同世代にも勝てなかった。

原因はコンディションにある。3月の選抜大会以降、左手首が痛みだしたのだ。所属先のトレーナー、池端賢司が説明する。

「手首の小指側に骨の出っ張りがありますよね。慎之助の場合は、そこの下(肘側)の骨が砕けてきていたんです」

パソコンに保存してある当時のレントゲン写真を見せてもらうと、岡の尺骨の端はえぐれるようにへこんでいた。通常、成長期の骨は、端の軟骨組織が硬い骨に置き換わることで縦方向に伸びていく。だが、岡の場合は練習で手首に負荷が掛かり、骨が出来上がるよりも先に壊れてしまっていたのだという。

池端は「このままだと骨がズレてしまうと診断されました。(徳洲会の)米田功監督も『致命傷にしないように』と言っていて、レントゲンを撮ってチェックしながら練習をやるときはやる、止めるべきときは止めるという形で進めてきました」と語る。