米デモ参加者死傷事件 18歳白人被告に無罪評決

19日、米ウィスコンシン州ケノーシャの裁判所近くで、無罪評決を喜ぶカイル・リッテンハウスさんの支援者(ゲッティ=共同)
19日、米ウィスコンシン州ケノーシャの裁判所近くで、無罪評決を喜ぶカイル・リッテンハウスさんの支援者(ゲッティ=共同)

【ニューヨーク=平田雄介】米中西部ウィスコンシン州ケノーシャで昨年8月、黒人に対する警察官の過剰な力の行使に抗議する白人のデモ参加者3人を銃で殺傷したとして、殺人などの罪に問われた白人男性(18)=当時17歳で未成年=に対し、ケノーシャ郡の州巡回裁判所の陪審団は19日、無罪評決を出した。

全員一致の評決。弁護側は男性がデモ参加者に追われて暴行され、命の危険を感じて発砲したと正当防衛を主張していた。検察側は終身刑もあり得る第1級殺人など5つの罪で訴追していた。

事件は昨年8月25日夜に発生。白人男性は殺傷能力の高いAR15型ライフル銃でデモ参加者2人を射殺、1人を負傷させた。

ケノーシャでは同23日に警察官が黒人男性を背後から銃撃し大けがを負わせる不祥事が発生。「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事)」と訴える抗議デモは放火を伴う暴動に過激化していた。

白人男性は裁判で、放火された中古車販売店を守るため銃を持ち、知人らと見回りをしていたと述べた。

トランプ前大統領が白人男性を擁護する姿勢をみせたこともあり、人種や銃をめぐる右派と左派の分断を示す事件として注目され、裁判の様子は連日メディアで大きく報じられた。

評決に伴う混乱を防ぐため、エバーズ州知事は地元警察を支援するために州兵500人の動員を事前承認した。19日夕時点で目立った混乱は起きていない。